田舎に暮らしていると”おすそ分け”という文化に触れることがある。 「畑で取れすぎちゃって、ウチでは食べきれないからあげる」
田舎特有のものなのか、東京に住んでた時に体験したことは一度もない気がする。古き良き文化的のようなもので、”付き合い”というものがあるから成立するのかな?と考えたことがあったけど、ふとTVで見かけたけど、そうでもないらしい。 こんなところに一軒家的な番組をみたら、取材陣に対してもおすそ分けしていた。 自分が生活する上で必要な食料として育てた野菜とかを”余ったからあげる”ってすごいなぁと感心する。
先日も、ウチの取引先の工場さんで取れた青ネギを頂いた。なんだか気持ちがほっこりしたし、改めて人間味に触れた気がした。
「裾を分ける」という言葉が、着物の裾から語源がきているというのもイイ。 確かに服を作る上で日々大くの”ムダ”が発生する。そんなムダなものを人に譲ることで、そのムダがムダでなくなるということは、今非常に重要なのかなと考えさせられた。畑で取れすぎた野菜も、余って腐ってしまうならご近所さんや知り合いに譲った方が、どちらにとっても都合がいいし、これはいい文化だ。
世の中人の数より服の数の方が圧倒的に多くて”大量のムダ”がある。こうして大切な文化が少しずつ忘れ去られてしまうのかなぁと想像すると悲しくなる。
そんなことを想いながらもらった青ネギを車に乗せて走っていたら、すごい青々しくて苦味や土の匂いが混じり合って、車の中が青ネギ臭くなったけど、全然嫌な気持ちにならなかった。自然の匂いをたっぷり感じた1日だった。
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