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「506」ビジュアルアイデンティティ

いつも食事に行ってる地元のビストロは、ふとした時に行きたくなる。ペース的には大体月に1回〜2回くらいディナーに行っている。ランチは別で月に2回くらいってところかな。

先日もいつものように無性にそのお店に行きたくなり行ってきた。 フレンチカジュアルな家庭料理とワインを、あの空間で味わうことがぼくの最大のリフレッシュだ。その”ちょっとした贅沢”を求めて行きたくなる。飛び切りの贅沢とまでいかない価格帯と雰囲気だからこそ、またそれがいい。カジュアルというのがピッタリ合う感じで、崩れすぎずキメすぎず、ナチュラルな感じがたまんねぇ。

オーナーさんに自分の近況報告もしながら、お店について話を聞いていた。 テーブル、椅子、照明にはミッドセンチュリーな物を使っていて、とにかくそういう家具が好きなことは前から話を聞いて知っていて、北欧展のような展覧会や美術館での展示があると観てきた感想を話し合ったり、他にも音楽とか服とか他のカフェの情報なんかも色々教えてもらったり。そう言うことも話しつつ、改めてお店の内装のことなんかを聞いてたら、やっぱりこの”空間”そのものに結構なお金を賭けていることが判明した。

いわゆるヴィジュアルアイデンティティというものがしっかりしているんだなぁと。 空間デザインに対しては一流のデザイナーに依頼していて、ヴィジュアル面が一見雑多なようで実は統一感がすごいしっかりあるということとか。 ぼくがふと思い出して行きたくなる理由は料理はもちろんのこと、お店のカラーやロゴデザイン、窓枠の雰囲気や店内の観葉植物に至るまで、そういった細部も含め、トータルで演出されていることを改めて教えてもらった。ただ雰囲気あるミッドセンチュリーな家具を並べているだけじゃないということ。

今まさにぼくが進めていることも全く同じことで、それを一流に頼むのはもちろん結構なお金が掛かるんだけど、雰囲気という世界観を演出することがどれほど重要でどれほど簡単じゃないか思い知らされている。そう考えると、ただなんとなく装飾していたりなんとなくのデザインが施されたものや、ただなんとなくの雰囲気で作られているものっていうのはやはり本当のデザインとは言えないのだと。

その世界の魅力を存分に味わってもらうことが必要で、まずその世界の入り口まで案内すること、興味を持ってもらって、中に入ってもらって世界観を知ってもらう。ヴィジュアルアイデンティティというのはそこまで人を誘うとっても重要な要素なんだと。それからのガイド、つまりその世界の中のことは、もちろん自分たちの仕事であり役目である。服の素晴らしさをを伝えていく。

良いものを作っただけじゃ何も始まらないというのは、確かにそういう意味では理解できる。だからこそ今回は外部の超一流にその手を委ねることにした。そこにしっかりお金をかける必要性が大いにあることを痛感している。

一見デザインしてないようなデザイン。このビストロのような、何気ないナチュラルな日常を感じさせる物をぼくも作りたいな。

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