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「4」ウソがない

前に親友が”いいこと”を言ってた。

「俺は、親友はホワイトボードだとおもっている」

彼は唯一の親友であり心友であり尊敬する奴である。 仕事においてもプライベートにおいても、本当の自分の悩みや考えを全て丸裸にして話ができる唯一の奴だ。彼がぼくをそう思っているかはあまり考えたことはないが、ぼくはそう思っている。若き日に一度、共に一つのことに人生を賭けたことがその決定的な理由だと思う。いや、中学時代という多感な時期に仲良くなったコトが理由かもしれない。 キツイ言葉を賭けたこともあるし、その逆もある。ようするに心底ウソなく付き合っている関係だ。

そんな彼とはいつでも”本当の事”を話すのが当たり前になっている。 他の人にバカにされそうな事でも、時には人としてどうかと思うことすら思い切って話をする。その意見に対してお互いああでもないこうでもないと言い合いながら。

こうしたいろんな意見や気持ちを伝える中で、自分が普段頭の中で何を考えていて、感じていていることをその親友が吸収してくれる。

ぼくはあいにく物覚えが悪いほうなので、昨日話した大事なことも忘れることがある。情けない話だけどそれがぼくだ。 そんな時は決まって彼に電話やメールをする「昨日あの時のオレ、なんて言ってたっけ?」彼はやはり覚えている。「こう言ってたよ」と。

何かに取り組む時、おのずと本質を見失いがちになる。 ある目的地を目指しているとき、突然のハプニングやアクシデントに見舞われ立ち止まったり、ふと気づいたら道を間違えて違うところに辿り着いてしまったりする。元の道に戻り、目的地を探しまた歩き初めてもなかなか戻れない時がある。

そんな時”心友”に聞くと「こう言ってたよ」と答えが帰ってくる。

でも元々その答えは、”自分の中”に持っていたモノなのだ。 本質を見失ったとしても、いつか自分で書き留めた”ホワイトボード”がそこにある。

しかしそれは”ウソなく本当の付き合い”をすることが絶対条件だろう。

”ウソがなく本当のコト”というのは響も居心地もいい。

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