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「313」ワンちゃんを飼うこと

ぼくの場合、けっこう軽い気持ちでワンちゃん(名前はムータ)を飼い始めてしまって、ペットを飼うのに”軽い気持ち”だなんて、本当にひどい考え方だったなって後になって気がついた。

当たり前だけどワンちゃんは立派な生きもので、お腹も空くし、便も出る。感情もしっかり持ってるし、体調も良し悪しがある。でも言葉を話せないから、こちらがどれだけ読み取れるかにかかっている。表情から感情を読み取ったり、行動から読み取ったりと、あまり放っておくことのできない。

それに夜外出する時はどうしてもお留守番してもらうことになる。家には他の家族がいるにしても、ムータはぼくの部屋で一緒に生活していて、寝るのも一緒。だから、基本的に他の家族がずっと一緒にいるわけじゃない。ムータは一人でぼくの帰宅を待っている。ポメラニアンだから余計なのか、一人が無性に辛いらしく、あまりにも放っておきすぎると、いじけて普段しないような所でオシッコをして反発してくる。

こういう全てのことが大変だからだとかじゃなく、改めてぼくらと同じ”生きもの”なんだから、簡単に”飼う”なんてことを考えていたぼくは、非常に未熟だったと思う。

めちゃくちゃ可愛いけど、時には叱ったりもしなきゃいけないし、人間の子供と全く同じだと思う。ぼくには一つの命を請け負った責任がある。ペットを飼うということは、それだけ自分がしっかりしなきゃいけないということだ。

ムータは現在5歳半で、生まれたての2〜3ヶ月の時からウチに来てる。もうかれこれ5年も一緒にいる。だいたい一般的には後10年位?は生きてくれるけど、そう考えるとけっこう短いなぁって寂しくもなる。

実家でも今まで何匹も犬を飼ってきてたから分かるけど、いつか必ず別れが来てしまう。飼うことは同時に別れること。まだそんなことまで現実的に考えれていないけど、ムータの次にペットを飼うということは、もうきっとないと思う。いなくなることを想像しただけで、ものすごい寂しいから。飼うってそういうことなんだよな。

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