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「220」自立とモノづくり

自分の今までの人生を振り返って、非常によくなかったなーと思う時って、だいたい「問題から逃げ出して、それで解決してしまった」時だ。

いろんな場面でこの「逃げ出す」という癖がついてしまっていたからこれまたたちが悪かったなーと、今では心底思う。問題から逃げ出して、放っておけば自然となかったことになったりして、そうやって悪い流れに身を任せてしまってしまったのは、自分の人生の汚点だとつくづく思う。

この癖はどうしてついてしまったんだろうかと考えると、それは家庭環境に問題があったと思う。基本的にぼくの家は、父が主導権を握っていて、最終的な判断はだいたい父が下していた。父は中小企業の経営者であったし、困ってる人のためならつい頑張ってしまって、自分や周囲の家族がその苦労を分け合ったりしていた。

これは決して父が悪いとか言ってる訳じゃなく、その姿勢は人間味が溢れ、そんな父の影響はぼくも多少受けていると思う。困ってる人に情を流されるというか。 と、そんな父がいたからこそ、それゆえ、最終的な尻拭いを父がやってくれていたから、自分が何か困った時もどこかで「親父が何とかしてくれる」と思ってしまっていたのが原因だと、今は気づいて自覚している。

例え失敗しようが、うまく行かなかろうが、自分のケツは自分でちゃんと吹くということが、ぼくにとっては親ばなれであり、大人になるということであると思う。

そしてまた、ぼくの場合は、仕事を受け継いでやっているから余計、自分で資金を回していくこと、生活を作っていくことが必須とされる。さらには、父も60になり、本質的な世代交代を今迎えている。それはもう、親父を超えるとかどうとかじゃなく、自分自身をこの社会の中に作り上げていくことが、まさにぼくが取り組まないといけないことだ。それが自立ということだろう。

それで父や家族に恩返しできれば、尚良い話だ。 ぼくが現在進めている企画は、背景には、こんな個人的な感情も詰まっているということだ。それが形に、服になるって、自分でも面白いと思う。

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