top of page

「201」ちょっとずつ

ぼくらの工場は、現在繁忙期真っ只中だ。店頭に並ぶ秋冬物の生産が、7月から始まり12月頃までその生産が一気に続き、よって繁忙期になる。今年は8月から秋冬物の生産が始まり、ちょうど今折り返し地点といったところだろうか。

繁忙期が始まると、何十アイテムを同時に進行させて、それがサイクルのようにずっと続いていき、気を抜けばたちまち納期遅れになったり、ミスに繋がったりする。もしくは資材の入荷状況によってスケジュール通りに進まないことも沢山あったりするから、臨機応変にこなしていくことが要される。

そんな中、今はぼく個人としての仕事が一回目のひと段落を迎えた。また次の怒涛のようなサイクルがこれからやって来るんだけど、このひと段落ついた時の、脱力感というか、達成感というか、そんな感覚が心地よかったりする。また、今回は新しいお客さんのお仕事を、何件かお手伝いさせてもらった。

「すごいかわいく出来ていて嬉しいです」とか「思ってた以上に綺麗に仕上がってて嬉しいです、またお願いしたいです」と言ってもらえると、よし、次も頑張ろうって力が湧いてくる。もちろん、可愛くとかカッコよく仕上がるのは、デザイナーさんの企画力であるから、ぼくらの力とは思わないけど、綺麗に仕上がってるという言葉は工場冥利に尽きる。

でも、今そう言って貰えたりすることも、今までに多くのミスを何回もしてきているからであって、さらには、信用を失ってしまったこともかなりあって、そんなお仕事のお陰で、今、ちょっとずつ褒めて貰えてるんだと思う。

もっと最初からこれくらい出来てたらなーって思ったりするけど、いやいや、そんな簡単にはいかないし、人の信用を得るというのは、非常に難しいことだ。

何より、人に喜んでもらえるということは、自分の存在価値や、自信にもつながることだ。そしてそれを繰り返し繰り返し行うことで、ちょっとずつ信用の輪が広がっていくのだろう。さて、一息ついてまた頑張ろう。

関連記事

すべて表示

づけづけと遠慮がない。

ウチの会社に来ている中国人実習生の一人が、今年の9月に3年の期間を終えて帰ることになる。みんな日本に来て数百万も貯めて帰る間際に母国に送金をする。とても感心するし立派だ。 というわけで送金したいという一人を連れて名古屋にある中国銀行の支店へと行った。説明はいらないと思うが中...

Sundayから始まる感覚

海外の習慣?文化?感覚?は、日本の感覚とは違うらしい。 と、ずいぶん前に何かで目にした。(海外と言ってもどこかすら忘れた) それは何かっていうと、日曜日が週の始まりだということ。 英語の曜日を覚える歌でも必ずSunday Monday...

Comentários


bottom of page