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「145」カメラを止めるな!

映画「カメラを止めるな!」を観に行ってきた。 SNSからどんどん話題になっていき、何度も目にするようになって、どんどん気になって行った作品だ。内容はいろんなサイトで書いてあるだろうから省略して、いやいや、なにも隠すことはない、こういう映画が話題になって嬉しい限りだ。

今の”日本の”映画業界への批判もしっかり含まれ、制作費がものすごい少なかったからこそしっかり練った設定とストーリー。そしてこれほどの映画愛に満ちた作品を作った監督の熱意とピュアさ加減。これに尽きるな。コメディ要素も面白くて、インディーズ感のある良い映画だったな。しっかり笑わせてもらった。

今や日本映画と聞くだけで、だいたい恋愛もので、だいたい分かりやすい俳優女優が顔を連ねている。もう何度も観たお話を繰り返しているだけのもの。というレッテルがある。そうした体制への批判が、嬉しかった。それをさらっとコメディタッチにして描いたところも、しっかりと計算されて作られてるなと感じ、また良かった。 映画の世界の話だけじゃなく、蔓延したこの日本社会の成り立ちに対してのメタファーをものすごく感じた。

それは誰もがどこかで抱えている”こんなもんでいい”という、ものづくりの体質にも言えている。アパレルで言えば、市場価格がこれくらいだから、これくらいのものづくりでいい。とか。他にもたくさんあるが、きっとこの”こんなもんでいい”現象は、他の業界でも根底からはびこる根深いものになっているんだろう。

若かりし頃、夢をもって追いかけた職業。しかし、いざその職業に就くと、そこは思い描いていた輝かしい希望溢れるものとは違い、”こんなもんでいい”が蔓延している世界で、そこに長くいることで、自分も気づかないうちにその病にかかって抜け出せなくなっている。その業界の常識的なもの。

そんなところへの訴えかけを感じる映画だった。ぼくらの作っていく洋服もそうでありたい。

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